Column コラム

ママたちの家づくりSTORY vol.1「都心の小さなマンションで広々暮らす、間取りの工夫」

リフォームライフプランリノベーション

マイホームを実現したママたちに、家づくりのエピソードをインタビューする連続企画。

家づくりをはじめたきっかけから、こだわったポイント、暮らしてみた率直な感想までをレポートします。

今回は、都心の小さなマンションをリノベーションして家族4人ゆったりと暮らす、主婦のTさんにお話を伺いました。

 

Tさんprofile

年齢:34歳

家族構成:4人(4歳・2歳の男の子)

東京都台東区在住

55㎡の中古マンション(築35年)

2016年にフルリノベーション

夫の通勤時間を考えて、都心ではじめた家探し

第二子を妊娠したタイミングで、マイホームを考えるようになりました。

結婚してからしばらくは、私の実家に近い川崎市の賃貸マンション(60㎡の2LDK)に住んでいたのですが、ちょっと家賃が高かったこともあり、思い切って家を買おう、と。

夫は設備機器のデザイナーで、チームリーダーとして激務の日々。できるだけ通勤が楽なところを、という条件で、都内を中心に家探しをスタートさせました。

あちこち見てみましたが、やっぱり都内は高い。

夫の通勤時間は長くなってしまうけれど、また川崎で探すか、思い切って埼玉や千葉などに目を向けてみようか……と話していたそんなとき、夫の祖父が亡くなりました。

祖父は台東区のマンションに一人暮らしをしていました。葬儀の後、夫の両親から、「そのマンションに住んだらどうか」と提案を受けました。

 

子どもが増えるのに狭いマンションへ移る?!

税金の問題さえクリアすれば、東京都内にマンションを得ることができるという、降って湧いたこの好条件。でも、ネックは広さでした。築35年のそのマンションは、55㎡の2DKだったのです。それまで暮らしていた賃貸マンションより狭いわけです。ここは、とても悩みました。

通勤には便利ですし、まわりは適度に栄えていて、銀座や上野公園にも近い。子どものための遊び場にもアクセスが良く、場所は文句なし。

でも、これからもう一人産まれて、家族が4人になるというのに、さらに狭いマンションで暮らしていけるのだろうか? やはり家族が悠々と暮らせる広さを求めて、郊外に目を向けたほうがいいのかもしれない。でも、そうすると、一から探し直し、かつ、物件を安く得るというラッキーを逃すことになってしまう……。

毎晩、夫と話し合いました。

「いつかは2人暮らしになる」で決断

広さがあれば、子どもたちにそれぞれ部屋を与えてあげられる。余裕のあるリビングでは、家族がそれぞれ好きなことができる。

……狭さがどうしても気になって、あれこれ考えていたときに、ふと、夫が言いました。

「でもさ、子どもたちは、いずれ家を出ていくでしょう。そしたら、僕たち夫婦は、2人暮らしになるんだよね。広い家が残されたとき、ガランとして、寂しく感じてしまわないかな」。

ハッとしました。

郊外の広い一軒家で、ガランとしたリビングに、ひとりぼっちで過ごしている老いた自分を想像して、急にものすごく寂しくなったんです。

「狭いマンションでも、工夫次第で、快適に暮らす方法があると思う。子どもたちと一緒にいられる時間は、そんなに長くないんだから、肩寄せ合って、楽しく暮らしていこうよ」。

夫のその言葉で、私も祖父のマンションを譲り受けることを決意したのです。

55㎡でも広く暮らせるリノベーション

そして、リノベーションの計画がスタートしました。

私たちがオーダーしたのは、下記の5点です。

①LDKをとにかく広めにしたい。

②アイランドキッチンがいい。

③トイレと浴室は、ユニットではなく、施主支給のこだわり品で。

④収納で場所を取られたくないので、工夫のある収納を随所につくってほしい。

⑤子ども部屋はなくとも、子どもが籠れる場所はいずれ欲しい。

夫の友人に、設計をお願いしました。55㎡という狭さに、最初は戸惑っていましたが(笑)、逆にファイトが湧いてきた、と、たくさんのアイディアを出してくださいました。夫の仕事柄、トイレや浴室の機器にはこだわりがあったので、まずはそこを中心に考えていったようです。結局、すべての条件を満たすかたちで提案してくれました。

Tさんのマイホームのこだわり

子どもが安全に遊び回れる、広いLDK

アイランドキッチンを中心に、一面はすべて扉付きの壁面収納に。扉付きにしたのは、やはり幼い子どもが怪我をしないようにと考えてです。

キッチン関係のグッズだけでなく、子どもたちのおもちゃ、将来的にはリビング学習ができるように収納のなかに机も設えてもらいました。収納を一面に揃えることで、リビングスペースは広々。

ソファのほかにはほとんどものを置かないようにして、子どもたちものびのびと動き回っています。

こだわりを凝縮したバスルーム

バスルームにはとにかくこだわりたいという夫の強い要望で、バスタブはオーバル型でジェットバス付きです。土地代はかからなかった分だけ、ディテールには妥協せず、クオリティの高い製品を選ぶことにしました。また、トイレも、タンクは一体型で、自動洗浄付き。とにかく快適です。

子どもたちのお籠もりスペースを見据えた寝室下のWIC

収納スペースと居住空間を共有させるために、設計上で考えてもらったのが、一部屋を天地で分けるという大胆発想でした。

寝室は眠るだけなので高さは必要ないと考えて、ロフトのように一段高いところにつくり、その下全体がWICになっています。

もちろん、マンション内の天地は決まっていますから、どちらもしゃがんで入るようなかたちですが、延べ床面積は格段に増えて、その分、リビングにスペースをまわすことができました。

いまはWICにスーツケースなどをしまっていますが、そのうち、子どもたちのお籠もりスペースに造り変えることもできるように、天井部分にはカーテンレールも付けてあります。

一番気に入っている場所は?

一番のお気に入りスペースは、やはりバスルームかな。

キッチンカウンターに合わせて造作していただいたダイニングテーブルも気に入っています。家事をしながら、リビングで遊んでいる子どもたちの姿を眺めている時間に幸せを感じます。

もしももう一度家を造れるとしたら、どこを直したい?

そうですね、全体的に、明るさを求めて、白で統一したインテリアなんですが、もう少し私も年齢を重ねたら、ダークな色合いに、アンティークを飾りたいな、と思っています。壁を塗り替えたり、床を張り替えたいですね。まだまだ先のことですが……。

それと、これはスペース的に仕方がないことなんですが、ゲストルームというものがなくて、お客様には、リビングに布団を敷いて寝てもらうんです。欲を言えばですけど、もう一部屋、ゲストルームにできる場所があれば最高だったかな、と。

いまは子どもたちも幼いので、特に自分のスペースがなく、自由に過ごしていますが、学校へ行くようになれば、それぞれの持ち物を収めるスペースなどが必要になってくるのでしょうね。収まりきるのか、ちょっと心配ではあります。広々ともののない、今のようなスタイルで暮らすのは、一時は諦めないとだめなのかなと覚悟しています。でも、やはり将来のことを考えたとき、子ども部屋をそれぞれに設けなくてよかったと思っています。

コラムニストプロフィール

SHIHO

SHIHO

愛知県出身、34歳。おいしいものとインテリアが大好き。5歳と3歳の息子を育てながら、ママライターとして活躍中。夫は36歳、都内の某メーカーに勤務。現在は神奈川県某市で3LDKの賃貸マンションに居住。上の子どもが小学生になる前に、どこかに(できれば都内に)家を買いたいと考え、絶賛リサーチ中!

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