Column コラム

リノベーションでリビング学習しやすい部屋にチェンジ! リビング学習のメリット&デメリットを徹底研究<後編>

リビング学習リフォームリノベーションリノベヒント集

リビング学習をすれば、誰もが成績が上がる……わけじゃない!?

地頭のいい子を育てるためのリビングリノベーションとは……?

子どもをやる気にさせるリビングのつくりかたには、コツがあります。

<後編>では、具体的なリノベーションのポイントについて、専門家にお話を伺いました。

 

おさらい「リビング学習のメリット・デメリット」

 

前回は、リビング学習のメリットとデメリットについてお話を伺いました。引き続き、コソダテリノベの小野雅司さんにお話を伺います。

 

SHIHO:ちょっとびっくりしました。リビング学習には、メリットしかないのだと思い込んでいたので。

小野:そうですね。リビング学習がポピュラーになって、取り入れる人が増えてきた中で、家庭環境の違いも大きいとは思いますが、デメリットについても、さかんに指摘されるようになってきました。

ここで、リビング学習のメリット・デメリットについて、さっとおさらいしておきましょう。

 

リビング学習のメリット

 

  1. 安心感と、適度な緊張感
  2. 集中力が高まる
  3. ゲームやマンガなどの誘惑に負けない
  4. 親とコミュニケーションが取りやすい

 

リビング学習のデメリット

 

1.モチベーションが見いだせなくなる

2.リビングに子どもの荷物が散乱してしまう

3.親との関係が悪くなる

4.自分で考える力が養えない

 

SHIHO:コソダテリノベのモデルルームにもなっている「エジソンハウス」も、リビング学習を推奨していますよね。

小野:基本的にリビング学習は、小学生のお子さんには、とっても効果的だと考えています。メリットはとても大きい。デメリットが指摘されるということは、取り扱い注意、という意味だと思うんです。

SHIHO:なるほど。

小野:この4つのデメリットですが、リビングのつくり方で、ほぼ解決できる問題です。親の過干渉という部分には、かなり大人の自制が必要にはなりますけれども、これも、リビングのつくり方、リノベーションのやり方でうまくいくことがあります。

SHIHO:ホントですか!それはすごい。

小野:デメリットの順番に添って、説明しますね。

 

子どもを叱らなくなるリビングをつくろう

まず、デメリットの①「モチベーションを見いだせなくなる」から検証していきましょう。

過干渉により、マイナスな言葉を子どもにかけ続けることで、高学年にさしかかると子どもの成績が下がってしまう。これは、親も「イライラスイッチ」が入ってしまうからだと考えられます。

リビング学習で、親から見える定位置に子どもが座る。毎日、やることが見える。なかなか取りかからないなあ…。ああ、また間違えている! 今日も叱らなければ!………

リビングの生活音のなかで、自然に学習を進めさせるつもりが、親にとって監視をするための居場所に変わってしまっている。実は、子どもが勉強嫌いになる前に、「子どもが定位置に座るたびにイライラする習慣」を親が身につけてしまうのです。

解決法は、「子どもの学習する位置を定めない」こと。

子どもが好きなところで学習できるように、リビング内にいくつかのスペースを用意しておきましょう。キッチンのカウンター。テレビの前のコーヒーテーブル。家族が共用できるデスクを点在させるのも手です。

小さなスペースでも、居場所をいくつか変えることで、気分転換になり、その時々の集中力が高まります。そして、見ている親も、子どもの位置が変わることで「叱らなければ」の暗示にかかりにくくなり、穏やかに接することができるはずです。

子どもは気まぐれ。さまざまな場所で気分に合わせて学習できる仕掛けをリビングにつくっておきましょう。

 

子ども部屋ではなく、専用のクローゼットを用意する

デメリットの②は「リビングに子どもの荷物が散乱してしまう」。

これは、無計画にリビング学習をスタートさせてしまうと、陥りやすい状態です。

幼いうちは、子ども部屋も、専用デスクも必要がない。これは、それでいいと思います。しかし、子どもの専用クローゼットは、小学校入学に合わせて準備してあげてほしいのです。

この際、クローゼットをそのために作るとか、高価な家具を買う必要はありません。ランドセル・教科書・家庭学習で使う教材・その他の備品・文房具などが整理できる程度の大きさのクローゼットは、自作で十分。稼動式のカートも便利です。

 

大きなクローゼットは必要ありません。ラックでも十分、子ども専用のクローゼットになります。

子ども専用クローゼットも、ポイントは、定期的な整理。

終わったプリント類や、ちびた鉛筆など、不要になったものは定期的に整理させる習慣をつけましょう。

学習するときは、そのクローゼットから必要なものだけを取り出して、好きな場所でする。終わったら片付ける。この繰り返しです。

学習の効率を上げるのは、取捨選択の習慣づくり。

幼いうちから、不要なものをまめに整理させる習慣付けは、今後の学習に必ず生きてくるはずです。

 

「お籠もりスペース」を確保する

デメリット③、親との関係が悪くなる。

これは、デメリット①の解決法も取り入れつつ、子どもとの距離感を上手に取る工夫を、家づくりにも心がけておきたいところです。

親はいつもリビングやキッチンでニコニコ、優しく見守っている……これはあくまでも、リビング学習の理想像。

忙しい毎日、さまざまな出来事が起こるなかで、大人だって、イライラを家族にぶつけてしまうことだってあるはずです。そんなときは、ひと呼吸おいて、少しの時間、子どもとの距離を取ることが大切。感情の嵐が過ぎ去るまでの間、親は散歩に出たり、寝室で横になってみるなど、爆発する前にセルフコントロールすることをおすすめします。

一方、子どもたちには、両親から不穏な空気を感じたときや、一人きりで集中したいときのために、「お籠もりスペース」を用意してあげましょう。

子どもだって、一人になりたいときがある。クローゼットを、秘密の隠れ家にするアイディアです。収納と照明には、ひと工夫を。

 

 

それは、子ども部屋でなくてもいいのです。

共用クローゼットの一部に椅子やソファを用意して、秘密基地のように演出する。コソダテリノベのモデルルームでも提案しているアイディアです。

また、トイレにライブラリーを用意するのもおすすめ。

 

人には誰しも、一人で籠りたいときがあります。

家族それぞれが適度な距離感を保てるように、知識のある大人の方が、家づくりに工夫をしてあげてください。

 

子どもの好奇心を育てる環境づくり

デメリットの④は、リビング学習では自分で考える力が養えない、というもの。

これは、もちろん親の子どもとの関わり方が一番の問題です。

答えをすぐに授けたり、頭から子どもの間違いを指摘して否定したりすることを繰り返すうちに、子どもは学習への意欲を無くしてしまいます。

子どもがわからない問題にぶつかったら、いったん少し平易な問題に戻し、わかりやすくかみくだいて説明し、答えへの道筋を示してあげる。教えてしまうのではなく、一緒に考えてみよう、という態度が子どものやる気を伸ばします。

「自分で考える力」。それは、「自分の意思でやりたいことを見つけ、没頭する」ことから生まれます。

子どもとの関わり方を親それぞれが意識しつつ、子どもたちの好奇心を刺激するリビングをつくり、子どもたちの考える力を育てる環境を整えてあげましょう。

リビングの一部に共用ライブラリーを。家族の本を並べ、いつでも手に取れるように。
元気になれる黄色い壁は、磁石が取り付けられるようになっています。プリントやポスターを貼ったり、学習スペースとしても多いに活用できる工夫です。
リビングに大きな黒板を。お絵描きをしたり、文字の練習をしたり。「この問題がとけるかな?」と親が問題を書いてあげるのもおすすめ。子どものやる気を高めます。

 

子どもの能力を伸ばすリビングリノベーション

SHIHO:なるほど〜! リビング学習をさせる前に、親がリビングのつくりかたについて、しっかり考えておくことが大切なんですね。

小野:その通りです。マイホームの購入は、小学校に入るタイミングが一番いいと言われているんですが、子どもが本格的に学習をはじめる前に、リビングを整えてあげられるベストタイミングでもあるんですよね。

SHIHO:今回は、本当に勉強になりました! 具体的に、リビング学習のためのリノベーションに取り入れたいポイントをまとめたら、どうなりますか?

小野:はい、以下の4点ですね。

1 子どもが学習できるポイントは、見守りやすいキッチンカウンターを中心に、複数つくっておく。

2 整理しやすい子ども専用クローゼットをつくる。

3 子どものお籠もりスペースをつくる。クローゼットの中など。

4 家族共用ライブラリー、黒板など、子どもの好奇心を高める仕掛けを取り入れる。

 

SHIHO:リビングのリノベーションに成功すれば、東大・京大も夢じゃないかも!(笑)

小野:勉強をさせることだけが、教育じゃないんですよね。子どもの可能性を広げてあげるための環境づくり。まずは、そこから取りかかってみることをおすすめします!

 

コラムニストプロフィール

SHIHO

SHIHO

愛知県出身、34歳。おいしいものとインテリアが大好き。5歳と3歳の息子を育てながら、ママライターとして活躍中。夫は36歳、都内の某メーカーに勤務。現在は神奈川県某市で3LDKの賃貸マンションに居住。上の子どもが小学生になる前に、どこかに(できれば都内に)家を買いたいと考え、絶賛リサーチ中!

一覧に戻る