Column コラム

「住宅ローン」は今の年収でどのくらい借りられる?

お金のことパートナーインタビューライフプラン

「わが家は、いったいいくらの物件が買えるのかな?」

現在の年収から、住宅ローンはいくら借りられるでしょうか。

今回は、年収別住宅ローンの借り入れ可能額から、予算を組み立てることの重要性までを確認してみましょう。

 

現在の年収からいくら借りられるのか?

 

こんにちは、マイホーム獲得に向けて、目下リサーチを続けている子育て中ライター、SHIHOです。

マイホームが欲しいと思ったら、よっぽどのお金持ちでもないかぎり、住宅ローンを利用することになりますよね。かく言うわが家も、当然住宅ローンを考えています。

現在のわが家の年収で、いったいいくらの住宅ローンが借りられるのか。

それがわかれば、頭金と合わせて、具体的な物件の金額が出てきそうです。

うーん、いよいよ、本格的になってきました!

今回も、お金のことならこの人に聞け!

ライフプランの専門家集団フリーピースに所属している、不動産業界出身のファイナンシャルプランナー・梶山夏樹さんにお話を伺いました。

主婦は、予算がいくらかをまず知りたい

SHIHO:梶山さん、マイホームの予算を考えるとき、まずするべきことって何でしょうか。とりあえず、銀行へ行って、どれくらい借りられるか聞けばいいんですか?

梶山:それは性急すぎますよ(笑)。その前に、家族だけでできることがあります。それは、現在の家計の状況をしっかり把握すること。月々、住居費にいくらかけているか。貯蓄はいくらあるのか。それから、今後の家族のキャッシュフロー、つまり、お金の流れを見据えて、月々いくらなら住居費にかけられるかの目安まで出しておくことです。

SHIHO:でも、ざっといくらまで銀行で借りられて、わが家はいくらの物件を買えるのか、マイホームに憧れる主婦としては、まずはそこを知りたいんですよね。

梶山:なるほど。こうした主婦心理も、理解はできますね。予算がいくらかということを、なんとなく知っておきたい、ということですね。

SHIHO:はい、そうなんです!

梶山:わかりました。SHIHOさんのお宅の家計についてはまた改めて診断させていただくこととして(笑)、今回は、現在の年収から、いくら住宅ローンが借りられるか、というお話をしましょう。

SHIHO:お願いします!

梶山:取り急ぎ、シンプルに、いくら借りられるかがパッと計算できるものが、全期間固定金利住宅ローン「フラット35」のサイトにあります。

http://www.flat35.com/simulation/simu_03_2.html
(外部サイト:年収から借入可能額を計算|【フラット35】)

年収、融資金利と、返済期間を1535年で入力。これで、年収300万円からシミュレーションしてみましょう。

 

年収別、借入可能額の目安

「フラット35 年収から借入可能額を計算から算出」

融資金利1.37%、返済期間35年、元利均等、その他の借り入れ額はなしで計算。

年収    借入可能額

300万円  2,501万円

400万円  3,890万円

500万円  4,863万円

600万円  5,836万円

700万円  6,808万円

800万円  7,781万円

900万円  8,000万円

梶山:フラット35の貸付上限は8,000万円なので、300万円〜900万円までの計算になりました。

SHIHO:と、いうことは……、夫の年収は約650万円なので、ええっ!? 6,000万円以上は借りられちゃうってことですかぁ!?

梶山:計算上では、そうなります。

SHIHO:すごい、すごい! やるじゃないですか、わが家〜♪

梶山:SHIHOさん、残念ですが、そんな単純な計算では、マイホームは買えません。

SHIHO:えっ?

梶山:一生に抱えるローンが、本当に住宅ローンだけならいいかもしれません。でも、普通、子育て世代には、住宅以外にも月々の支払いが発生する借り入れを持つはずなんです。たとえば、車。その他、ローンとは別にはなりますが、教育費も月々の支払いに加算されてきますよね。親の介護にもお金がかかってくる場合があります。

SHIHO:あ、ああ……。

梶山:借りられる額と、返せる額って、違うんですよ。たくさん借りられるからといって満額借りて、ローン貧乏になったら元も子もありません。

SHIHO:だったら、いくらくらいを借りるのが適正なのでしょうか?

梶山:そうですね、年収の5、6倍くらいが目安になります。

 

住宅ローンは年収の5、6倍を上限に

梶山:住宅ローンで借り入れできる金額というのは、年収、そのうちの何%がローン返済に充てることができるかという返済負担率、そしてローンを組む返済期間によって決まります。お金を貸してくれる金融機関は、返済比率の上限を30%前後、理想は2025%で融資額を提示してきます。

SHIHO:なんだか難しくて計算がわかんないです。

梶山:家賃の適正は、年収の25%くらいと言われているんですよね。たとえば、年収650万円の人なら、月々13万円くらいの家賃ということですね。さきほどの借入可能額は、返済比率が約35%で計算されているんです。ということは、月々のローンの支払いが約18万円。

SHIHO:ヒーッ、それは無理です!無理無理!払えない!

梶山:そういうことです。すべてを犠牲にして住宅ローンの返済をするというなら、借りられるでしょうけど、現実的ではないですよね。

SHIHO:ということは、いまの賃貸住宅の家賃を、ほぼ住宅ローンの返済に充てるようなかんじで、計算しておけばよいということですか。

梶山:その通りです。住宅の購入には、固定資産税や修繕費、火災保険料もかかってきます。ですから、毎月支払うローンの金額は、余裕をもって年収の25%以下、できれば20%に押さえたいところです。

SHIHO:わが家の場合、10万円くらいで考えるべき、ということですね。

梶山:結果的に、年収の5〜6倍が、無理なく返せる住宅ローンの金額の目安になるというわけです。もちろん、借りるお金は少ないに越したことはありません。さらに頭金があれば、購入できる物件は広がってくるわけですけれども。ということで、現実的な住宅ローンの目安を一覧にしてみました。

 

無理のない住宅ローン借入金額

年収    借入可能額

300万円  1,500万〜1,800万円

400万円  2,000万〜2,200万円

500万円  2,500万〜3,000万円

600万円  3,000万〜3,600万円

700万円  3,500万〜4,200万円

800万円  4,000万〜4,800万円

900万円  4,500万〜5,400万円

 

年収だけで住宅ローンを考えるのは危険!

SHIHO:なるほど、なんとなくわが家の予算が見えてきました(笑)。だいたい、想像していた金額だったんだなって。

梶山:SHIHOさんのお宅の年収は、奥様がライターとして稼いでいる収入も計算されているんですか?

SHIHO:いいえ、私の収入はとても不安定なので(笑)、年収としては含んでいません。

梶山:なるほど。この、年収別の計算には、いくつか注意すべき点があるんですよ。まず、ご主人と奥様の収入を合算されている場合。ローンを払い終えるまで、夫婦が共にその年収をキープしていけるかどうかというのは、よくよく話し合われたほうがいい。出産前の女性が、産後はそのまま仕事をやめてしまうということもありますし、逆に男性が脱サラして何かにチャレンジを始めるということもあるかもしれません。住宅ローンは、どんな状況であれ、毎月の支払いには有無を言わさず引き落としです。高い年収をベースに、先々の生活の変化を想定しない住宅ローンの設定は、非常に危険です。

SHIHO:確かにそうですよね。ウチの場合は、主人は私の稼ぎはほとんどアテにしてないので、そこはありがたいんですけど(笑)。

梶山:また、ご主人の年齢が高い場合は、返済期間が短くなることから、借入可能額が少なくなることがあります。受験を控えたお子さんがいる場合や、老後の貯蓄に不安があるといった状況にも、注意が必要です。お子さんが望む学校に進学させてあげられなかったら、親として苦しいですよね。また、家は買った、受験も成功、でも少しも家計に余裕がない、だから家族のレジャーはいっさいナシ!なんていうのも、寂しいじゃないですか。

SHIHO:そうか……、家は買ったとしても、そこがゴールじゃなくて、そこからがスタートなんですよね。

 

ライフプランを総ざらいする

梶山:月々必ず出て行くお金、食費や光熱費、保険料、通信費など、わが家はいくらくらいかけているのか。今後、教育費にはいくらかかるのか。貯蓄と老後の目処は立っているかなど、マイホームを購入する前にするべきことは、まずはわが家の経済状況を総ざらいすることなんですよ。

SHIHO:くぅ〜、耳が痛いです。はじめに梶山さんがおっしゃっていたこと、よくわかってきました(笑)。

梶山:住宅ローンは、確かに長く続きます。借金が続くのか、というネガティブな発想ではなくて、これから家族と楽しむために支払う当然の対価として、ポジティブに捉えたほうが勝ちですよ。そのために、いま、家計がどうなっているかを確認して、それから頭金はいくら出せるか、住宅ローンはいくら借りられるか、と具体的な金策に入っていきましょう。そこまで出来たら、もうできるだけ早く支払いをスタートさせること、ここに尽きます。

SHIHO:あれ、そこからは急ぐんですね?

梶山:はい。具体的な金策の目処が立ったら、住宅ローンのスタートは早いに越したことはありません。早くはじめれば、早く終わりますから。それに、住宅ローンは健康である人にしか貸してもらえません。いろいろ迷ってマイホームを買い損ねているうちに、健康を損ねて、ローン審査に通らなくなったりしたら……。若くて健康なうちに払い終わる、これを目標に頑張りましょう!

SHIHO:わかりました! 今夜にでも、主人と話し合って、家計を総ざらいしてみます。でもね、梶山さん、今日のお話で、わが家の予算がだいたい、わかったので、なんとなく見通しがついたような気持ちです。

梶山:ほう?

SHIHO:うちは、貯金が500万円ありますから、これを全部頭金にして、で、3,500万円くらいを借りて、ざっと4,000万円くらいでマイホームを考えればいいんだな、と。

梶山:いいセンですね。でも、貯金は全部頭金に回してはダメですよ。生活予備費はとっておかないと、いざというときに困ってしまいますから。

→生活予備費については、こちらをチェックhttp://www.kosodate-re.jp/column/1595.html

SHIHO:そうかあ、まだまだ私の見通しって甘いんですね。またいろいろ教えてください!

 

コラムニストプロフィール

SHIHO

SHIHO

愛知県出身、34歳。おいしいものとインテリアが大好き。5歳と3歳の息子を育てながら、ママライターとして活躍中。夫は36歳、都内の某メーカーに勤務。現在は神奈川県某市で3LDKの賃貸マンションに居住。上の子どもが小学生になる前に、どこかに(できれば都内に)家を買いたいと考え、絶賛リサーチ中!

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