Column コラム

住宅ローン審査を突破できる人、できない人

お金のことライフプラン

 

ついに欲しい家も決まり、マイホームの夢はすぐそこ!

その前に立ちはだかる、住宅ローン審査の壁……。

スムーズに進める事前準備と、審査に落ちてしまいやすい原因を知っておけば、大丈夫。

住宅ローンの審査を見事に突破しましょう!

 

 

住宅ローン審査とは?

よほどのお金持ちでもないかぎり、家を買う際には、誰もが金融機関から住宅ローンを借りることになります。

この住宅ローン、誰にでも借りられるというわけではありません。

住宅ローンを借りられるかどうかは、金融機関による審査に通る必要があります。

 

住宅ローン審査、言葉を聞いただけで、なんだか怖いですよね(笑)。

 

「審査が通らなくて、ローンを組めなかったらどうしよう…」

と不安に思うかもしれません。

 

でも、住宅ローン審査の仕組みをきちんと知っておけば、心構えもできますし、家計の整理をしながら、事前準備ができます。

 

まずは、ここで、住宅ローンとはどんなものかについて、知っておきましょう。

 

今回は、住宅ローン審査について、ライフプランの専門家集団フリーピースに所属している不動産業界出身のファイナンシャルプランナー・梶山さんに伺いました。

 

「事前審査」突破がカギ!事前審査ではここがチェックされる!?

 

住宅ローンには、「事前審査」と「本審査」の2つの審査があります。

 

「事前審査」は、はじめに行われるのは、購入するマイホームの価格がほぼ決まったとき、銀行などの金融機関による審査。

 

「本審査」は、この事前審査に通った後、信用保証会社などが行う審査。

 

「事前審査」と「本審査」を通って初めて住宅ローン審査に通ることになります。

 

 

「事前審査」に通るには……

まずは、最初の事前審査を突破することができるかどうか、が鍵になります。

 

事前審査で銀行(ここでは銀行に統一して話を進めます)が確認するのは、

 

 収入と財産状況から、その物件が購入できるかどうか

 住宅ローンの融資を受けることができるかどうか

 返済のペースは申込者に適したものかどうか

など。

 

返済能力と信用力に加え、返済プランもチェックされます。

 

事前審査に必要な資料

・  収入状況を証明する書類(源泉徴収票、確定申告書、決算書等)

・  印鑑

・  健康保険証、運転免許証

・  自動車ローン等、別の債務がある場合、その債務額がわかる書類

 

銀行が資料から確認するもの

・  完済時の年齢や年収に占める住宅ローン返済の割合を示す返済負担率

・  現在の会社における勤続年数や年収

・  購入しようとしている物件の担保評価額

・  申込者の健康状態

事前審査に通れば、ようやく信用会社による「本審査」へ進みます。

こちらも同様に、申込者の返済能力と信用力が調査されます。

審査に通れば、いよいよ「本契約」です。

 

事前審査を突破するための注意点

ざっと流れを見ると、

「な〜んだ、こんな感じか」

と気楽に思えるかもしれません。

 

しかし、申込者の状況によっては、この事前審査に落ちてしまうことも多々あるのです。

 

複数の銀行に審査に出すのは、要注意

まず……、「どこに出したら通るかわからないから、数打てば当たるかな」という発想で、いくつも審査に出す、これはどうか避けてください。

銀行によって、審査の方針はまちまち。

ある銀行では通った審査が、別の銀行では通らない、ということはよくあることです。

審査の際、「個人信用情報」と呼ばれる個人の金融履歴が必ずチェックされます。

 

銀行に一度でも審査に出せば、この金融履歴に、「審査に出した」という履歴がつきます。

別の銀行へローンを申し込んでも、「個人信用情報」の履歴を見られます。

多くの審査の履歴が残っていれば、「いくつもの銀行に審査で落とされてきたのだろう」と思われてしまい、審査が厳しくなるという傾向があるのです。

 

どうしても不安で複数の銀行に審査に出すのなら、多くとも3行まで、とおぼえておいてください。

 

住宅ローン審査の前に、セルフチェックを

下記のセルフチェックで、ほとんどに当てはまれば、住宅ローンの事前審査は通りやすいと言えます。

<やってみよう!セルフチェック>

1)あなたは公務員、または正社員である

2)勤続年数は3年以上である

3)年収は400万円以上である

4)勤務先の従業員は500人以上である

5)完済時の年齢は80歳未満である

6)ローンの返済負担率は35%未満である

7)クレジットカードの返済に遅れたことはない

8)携帯電話の支払いに遅れたことはない

9)自己破産の経験はない

10)  消費者金融からの借り入れはない

11)  過去に大きな病気をしたことはない、現在も健康である

12)  購入する物件は違法建築ではない

いかがですか?

このコラムを読まれる方は、多くが働き盛りの子育て世代。

 

だいたい当てはまる項目が多いとは思いますが、気になるのは(7)や(8)ではないでしょうか。

 

延滞遅延がよほど頻繁でなければ審査にはあまりひびかないと思いますが、どうしても気になるときは、ご自身の「個人信用情報」を確認しておきましょう。

個人信用情報を確認できるセンターには、次の3つがあります。

CIC  www.cic.co.jp

KSC www.zenginkyo.or.jp/pcic/

JICC www.jicc.co.jp

銀行は、確実に返済してくれる人にしかお金を貸してはくれません。

住宅ローンの審査前には、まず自分の個人情報をきちんと把握しておきましょう。

 

住宅ローン審査にかかる期間

住宅ローンの審査は、次のような行程を経て進められます。

①  住宅ローンの仮審査申し込み

②  事前審査

③  事前審査結果の確認

④  本審査申し込み

⑤  本審査

⑥  本審査結果の確認

本審査の結果が出て、いよいよ契約手続きとなります。

事前審査は、銀行にもよりますが、基本データを照らし合わせて、すぐに結果が出るパターンが多く、早くて1日から、遅くとも1週間くらいで結果がわかります。

事前審査に通った後に行われるのが、信用会社による「本審査」。

 

審査が難航するパターンは!?

本審査は、1〜2週間かかることが多いのですが、それ以上時間がかかる場合は、金融機関側が申込者の状況について不安を抱き、審査が難航している可能性があります。

審査が難航するパターンは、主に2つあります。

 

1.「収入が不安定な人」。

安定した収入がない場合、銀行は貸し渋ります。

収入はありながらも、毎年の収入にアップダウンがあったりすると、そこに疑問をもたれて調べられることがあります。

 

2.「頭金がほとんどない場合」。

頭金がない、イコール、貯蓄が苦手。

すなわち、計画性に欠け、返済能力が低いとみなされてしまうことがあります。

そんな印象を抱かれた場合、税金の収め具合など、ふつうはスルーされる部分まで細かく調べられてしまうのです。

金融機関は、こうした不安のある申込者に対して、追加の資料提出を求めることがあります。

 

審査が長引いても慌てずに

「審査が長引いていると思ったら、追加資料の提出を求められた。もう審査には通らないのかしら?」

もしもこうしたケースに当てはまったら、誰もが不安に思いますよね。

でも、慌てずに、こうした要求には期日内にしっかりと応えましょう。

そもそも、支払い能力がないと見なされれば、事前審査で落ちているはず。追加資料を求められるということは、その分審査も進んでいると考えられるのです。

審査に何かしら不安要素がある場合は、雇用証明、預金通帳の残高や国民健康保険の支払い証明ができる書類など、安心材料になる資料を審査時に添付するとスムーズです。

 

住宅ローン審査に落ちてしまう原因とは?

さて、住宅ローン審査の流れについては、だいたいおわかりいただけたでしょうか。

ここからは、住宅ローン審査に落ちてしまう原因をお話したいと思います。

銀行にとって、一番お金を貸したくない人とは、どんな人か。

そう、「返してくれない危険を感じる人」ですよね。

 

先ほどの<セルフチェック>の中の項目に当てはまらない人、それが住宅ローン審査に落ちやすい人です。

 

雇用状況は最重要チェックポイント

まず、正社員ではない場合。

契約、派遣、アルバイト、パートでは、住宅ローンを借りることは難しいと考えてください。

さらに、正社員であったとしても、勤続年数が短い場合も厳しい。

勤続3年以上が望ましいですが、最低1年あれば審査はしてくれることが多いようです。

 

「長く働いたことにしておこう」と勤続年数をごまかす人がいるのですが、入社日は、健保の加入年月日でチェックされるのですぐにわかります。信用を失うことになりますから、嘘の申告は絶対にやめましょう。

また、「歩合給」の場合は、給与が変動するとみなされます。

 

勤続期間から平均値を出そうとしてはくれますが、勤続年数が短い場合、落とされる可能性があります。

勤務先が、同族会社である場合は、収入証明と会社決算書を要求されることがあります。

融資条件の最低年収は、銀行によって異なるので、確認が必要です。

大手の銀行ほど厳しいと考えたほうがいいでしょう。

 

借金が滞った過去があると、落ちやすい

カードのキャッシングや、消費者金融を利用したという人は、少なくないと思います。

大手の銀行では、消費者金融のキャッシングがあるだけで審査を落とす場合もあります。

ただし、過去に利用しただけで、返済に遅れがなく、完済している場合は大丈夫。

現在も利用していて返済が長く続いていたり、延滞していたりすると、要注意です。

先にご紹介した「個人信用情報」には、借り入れがある場合、返済に遅れがあると、きっちりと記載されてしまいます。

たとえば、多くのクレジットカード会社が加盟している信用情報機関CICに、「異動」についての情報がある場合、ローン審査をクリアするのは難しくなります。

この「異動」情報とは、クレジットカードやローン、キャッシングなどの返済情報に、遅延などのマイナスな事故があり、その人の信用情報に傷がついた場合、金融機関同士で個人情報を交換するネットワーク「信用情報機関」にその情報が登録されること。たとえば、下記のような場合です。

・約定返済日から機関がすぎても入金されない。

・任意整理、個人再生、自己破産など、借金の返済が不能に陥った場合と、過払い金を請求した場合。

・代弁返済を受けた場合。

・返済能力が認められず、信用が毀損してカードの強制解約を受けた場合。

こうしたネガティブ情報は、「異動」という文字で信用情報機関において共有されてしまいます。

これは、ブラックリストとほぼ同じで、この文字がある場合は、ほぼ住宅ローンの事前審査には通らないとまで言われています。

 

現在利用しているローンを確認しよう

クルマのローンや、リボ払い。

気軽に利用されるものではありますが、こうした借金についても、銀行はきっちり見てきます。返済負担率に参入して、住宅ローンの借り入れ可能額を計算する必要があります。

今、どんなローンを毎月いくら払っており、それはいつ終わるのか。自分のローン利用状況を、しっかり把握しておきましょう。

ちなみに、クレジットカードのショッピング一回払い程度なら、返済負担率には入れないことが多いです。

 

こんな場合も、審査に落ちる

ほかにも、審査に落ちやすい要素をご紹介しましょう。

1.返済負担率ギリギリの借り入れを申し込む

まずは、当然ですが、返済負担率ギリギリの借り入れを申し込むと、審査が厳しくなります。収入、自分の持っているローンの状況、今後の見通しまで含めて、返済負担率については余裕を持って設定したほうがいいでしょう。

2.物件が銀行の融資条件を満たしていない場合

「建ぺい率・容積率オーバーの違法建築」

「隣へ越境している」「前の道路が要件を満たさない」

「銀行の融資基準以下の土地(狭い)」

などには、銀行はお金を出してくれません。

3.最近離婚した場合

また、現在のプライベートな状況も、審査の一面にあります。

 

最近離婚してすぐに再婚したという人が、審査に落ちたケースもあります。

 

離婚をすると、慰謝料、養育費が発生しますから、支払額を圧迫するのではないかと思われるのです。

また、夫婦なのに奥さんだけで申し込みしたというケースも、ご主人の支払い能力が低いと見なされ、審査に通りづらいことがあります。

 

 

まとめ 住宅ローン審査の前にはセルフチェックを!

いかがでしたか?

住宅ローン審査を受ける前には、必ずセルフチェックをし、万全の態勢で臨みましょう。

 

もしも不安があれば個人信用情報を取り寄せて確認をする。

審査に自信がない部分があれば、支払い能力の証明を補強できる資料を添付する。

 

こうしたポイントを押さえておけば、ローン審査も怖くありません。

何よりも、きちんと働き、頭金をコツコツ貯めて、借金をせず、返済計画も明るい。

そんな人生を計画的に見通している家庭には、銀行はすぐにお金を貸してくれます。

マイホーム獲得への第一歩は、計画的で堅実な毎日の過ごし方にあるとも言えますね。

 

 

コラムニストプロフィール

SHIHO

SHIHO

愛知県出身、34歳。おいしいものとインテリアが大好き。5歳と3歳の息子を育てながら、ママライターとして活躍中。夫は36歳、都内の某メーカーに勤務。現在は神奈川県某市で3LDKの賃貸マンションに居住。上の子どもが小学生になる前に、どこかに(できれば都内に)家を買いたいと考え、絶賛リサーチ中!

一覧に戻る