Column コラム

“家づくり”からはじめる一家団欒~子どもがイキイキと暮らせる家とは?~

ライフプラン

皆さんは、「家族が幸せになれる家」と聞いて、どんな家を想像しますか?

「広い庭のある、緑豊かな田舎の一軒家」
「教育レベルの高い都心にある洗練されたマンション」
「昭和の家族が暮らしたような、懐かしい古民家」

………などなど、人によって、たくさんの理想イメージがあるでしょう。

さまざまな状況下で働く都会の生活では、なかなか実現が難しいものもあります。
都心では、広さをキープするためには、かなりのコストがかかります。一般のサラリーマン家庭においては、広さにこだわれば、勤務地から遠く離れるという選択もあるでしょう。

しかし、通勤時間が増えれば、家族と接する時間がそれだけ減ることになります。妥結点を見つけられないまま、結局持ち家を得ることができなかった…という人も少なくありません。

子どもたちを幸せにするためのマイホーム。
教育資金もキープしながら手に入れるためには、どうしたらいいでしょうか。

もちろん、お金をセーブするあまり、妥協した家にするのは、幸せとは言えませんよね。

今回は、子育てと家づくりを無理なく両立させ、家族みんなが幸せになるためにはどうしたらいいのかを考えてみたいと思います。

case 3 : 「子どものための家選び」に迷うママY子さん

都内の金融会社に勤めるY子さん(35歳)は、同じく都内で電鉄会社に勤務するご主人(34歳)と現在2人暮らし。住居は、ご主人の勤務先の借り上げ社宅で、千葉県M市にある2LDKのマンションです。

結婚して5年になるふたりですが、最近、待望の第一子を授かりました。
日に日に大きくなっていくお腹を見つめながら、Y子さんは生まれてくる子どもと暮らす「新しい家」について、考えるようになりました。
また、ご主人の会社の借り上げ社宅の期限は7年間。いずれにしても、あと数年で新しい住居を探さなければならないという状況です。

「子どもができたら、家族で幸せに暮らせるマイホームが欲しい」
漠然と考えていたY子さん。
家を持つ場所。戸建か、マンションか、新築か、中古か。
ネットや雑誌で調べるも、迷うばかり……。
さらに、出産後、子育てと仕事の両立がきちんとできるかどうかについても、不安があると言います。
さて、Y子さん家族は、どんな家を選べばいいのでしょうか。

現在のY子さんの家計

Y子さん(35歳)……金融会社勤務、年収500万円
ご主人(34歳)……電鉄会社勤務、年収550万円
現在の家賃……5万円
貯蓄額……800万円

そもそも、子どもにとっての“幸せ”とは?

Y子さんのように、子どもを授かったタイミングで、具体的にマイホームについて検討しはじめるという方は多いと思います。
家族が増える。実際に、子どもを育てるためには、二人暮らし以上のスペースが必要になります。
家族のためのマイホーム選びのポイントとは、いったいどこにあるのでしょうか。
改めて、子どもの幸せ、家族の幸せとは何かを考えてみましょう。

孤独な子どもは、幸せを感じづらい

「子どもの幸福度」という言葉を知っていますか?
先進国における子どもの幸福度」は、国際児童基金(ユニセフ)のイノチェンティ研究所が調査・発表しているレポートです。先進国の子どもが置かれている状況を、統計データなどから評価し、ランキング付けをしています。

調査は、1:物質的豊かさ 2:健康と安全 3:教育 4:日常生活上でのリスク 5:住居と環境の5分野において、それぞれ細かく幸福度を評価しています。総合分野は5分野の平均順位から算出されています。

日本は先進国31のうち、第6位。ちなみに、総合順位は1位オランダ、2位フィンランド、3位アイスランド、4位ノルウェー、5位スウェーデン。北欧諸国が上位を占めていました。
日本の順位はさほど低いものではありません。教育、日常生活上のリスクの2分野では、1位となっています。しかし、物質的豊かさの分野では21位。そして健康と安全の分野では16位と低い位置づけをなされています。日本でも社会問題になっている「子どもの貧困問題」が、幸福度ランキングにも色濃く反映されていると言えるでしょう。

別のレポートで、「孤独を感じるか」という質問に答えるアンケートがありました。先進国の子ども幸福度1位であるオランダの子どもは、「孤独を感じる」という回答は2.9%、ワースト1位。これに対し、日本の子どもは29.8%が「孤独を感じる」と回答。
つまり、幸福度の高いオランダの子どもは、孤独を感じることが少ないのです。

オランダ国民は、大人も子どもも皆が幸せ

CBS(オランダ統計局)が発表したデータによると、オランダ人の約90%は自分が幸せだと思っているとのこと。
幸せを感じている大人に育てられている子どもは、自然と幸せになる。
なんともハッピーな連鎖が、オランダでは見られるというのです。

CBSのレポートによると、オランダ人にとっての幸せは、「お金」よりも「人間関係」「健康」「仕事」に比重が置かれるのだとか。家族や友人関係を大切にし、健康に気遣い、対価よりもやりがいに重きを置く……。ストレスの少ない幸福な暮らしの鍵は、このあたりにありそうですね。

子どもが求めるのは家族と触れ合う時間

「子どもの幸福度」にもう一度視線を戻してみましょう。
子どもは、いったい何に一番幸せを感じるのでしょうか。「環境」でしょうか。「物質的な充足」でしょうか。
……「幸福」の対極が「孤独」なのだとしたら、答えはおのずと見えてきます。
子どもたちが一番求めるもの、それは、「家族との一体感」です。

赤ちゃんは、自然と母親を求めます。泣き声は、かまってほしいというメッセージ。1、2歳頃にはトイレにまでついてきて、3歳以降は母親の愛情を試す行為を繰り返します。
「ママ!こっちを見て!」「パパ!お話聞いて!」
年齢を重ねるにしたがって、表現方法は変化させながらも、思春期の反抗まで、すべては親とのつながりを確認したいという意思表示に他なりません。

個室に閉じこもる子ども。リビングで親とくつろぐ子ども。どちらが幸せそうでしょうか?

子どもが幸せを感じられる家とは、家族との一体感を感じることができる家。
ただの広さでも高級感でもなく、その家族にちょうどいい、心から安らげるスペース。それが、家族を幸せにしてくれる家なのです。

子どもが輝く家には、間取りに共通点がある

子どもたちが幸せな顔をしている家の間取りには、共通点があります。
それは、仕切りが少なく、家族が集まる空間がきちんとあるということ。両親の目が子どもに行き届くことがポイントです。
小さな子どもには、怪我をしないように危険回避ができること。成長していく子どもとは、コミュニケーションの場を確保すること。

リビングダイニングは、その家の要。家族が自然と集まる場所づくりは、特に大切です。

帰宅をしたら、誰もがリビングを通り、家族の顔を見る。それだけで、家族の絆は深まるものです。子どもの顔を見て、親は変化を察知できます。子どもは、いつも親に見守られているという安心感に包まれることで、強い心を育んで生きます。

さらに、「リビング学習」という言葉が、ポピュラーになっています。
子供部屋に閉じこもると、逆に子どもは集中力に欠け、学習がはかどらない。生活音がするリビングで、家族の気配を感じながらのほうが、学習ははかどる……難関私立中学に合格した子どもたちのTVドキュメンタリーでは、よく見る光景でもありますね。

子どもが成人するまでに、お金はいくらかかる?

さて、子どもを一人育てるのには、たくさんの費用がかかります。実際に、一人を成人させるまでにいくらかかるのか、ご存知でしょうか。

この表は、第一子の中学生までの年間子育て費用の平均額です。
義務教育なのに、中学生になったらずいぶん費用がかさんでいるな……と思いませんか? 体が大きくなれば、その分食費もかさみます。さらに、塾や習い事などの学校外教育費も多くなります。

そして、高校でかかる費用の平均額がこちらです。
公立に対して、私立高校の学習費はおよそ2.4倍。進学先によって、ずいぶん差が出てきます。

大学の授業料も、私立か国公立か、また、学部によって金額に開きがあります。私立大学医歯系に至っては、初年度に500万円近い納付が必要となり、保護者の負担は軽くありません。

なお、この表はあくまでも授業料であり、地方への下宿にかかるコストなどはまた別途かかってくることになります。下宿生への仕送りの平均額は約7万円と言われています。

進学の組み合わせパターンに下宿代を加えて、未就園児から大学卒業まで子ども一人に、総額3000万円かかる……ということも、あり得るのです。

もちろん、これらの費用は、一括で負うものではありません。
約20年ほどの子育て期間の間に、家計としてうまくやりくりをしていく必要があります。

マイホームを考えるとき、こうした子育て費用についても、夫婦の方針を擦り合わせて計画しておきましょう。住宅ローンも、月々の学資保険など、子ども周りの金額を見据えたマネープランのなかで、適正の金額を設定することがポイントです。

子育て世代にリノベーションをすすめる理由

Y子さんは、これから生まれてくる子どもとの生活を考えたとき、仕事を続けるか、辞めるかという選択肢が浮かびました。
子どもとの時間を第一に考えれば、仕事を辞めて家事と子育てに専念するのも一つの生き方です。
Y子さんは、子どもの将来性を伸ばす教育をきちんと授けたいと考えていました。また、これから子どもと過ごすのは、快適なマイホームがいい。
そのためには、やはり資金が必要です。ペースは落としてでも、働き続けることがいいと判断しました。

「家族の時間が保てる、勤務地にアクセスのいいエリア」
「家族とコミュニケーションが取れる間取り」
「コストパフォーマンスの良さ」
「子育て世代にマッチしたお洒落なインテリア」

これらの条件を満たすのは、ずばり、中古マンションのリノベーションです。都心の新築物件には手が届かずとも、中古マンションならば選択肢は広がります。また、家族のための間取り、インテリアを新たに、かつ、リーズナブルに手に入れることができるのです。

Y子さん夫妻におすすめしたいマネープラン

<購入物件>
都内中古マンション購入費 2500万円+リノベーション費 1500万円
総額 約4000万円

<購入資金>
頭金……500万円
住宅ローン借入金3500万円

これなら、住宅ローンの支払額と管理費を合わせて、月々@万円程度。子どもの教育資金と貯蓄を考慮しても、2人きょうだいを育てることも可能なはずです。

家庭と家計の状況に合わせたマイホームは、幸せの本舞台。
子どもの成長を見守りながら、家族全員が愛情を確認し合える場所。

家づくりは、幸せづくり。

ぜひ、家族のプライオリティを確認しながら、具体的にイメージするところからはじめてみませんか。

コラムニストプロフィール

小野 雅司

小野 雅司

大阪府出身。海と山に囲まれた環境に憧れ、湘南に移住。休みの日は、家族と共に海や山へ散歩に出かけるのが一番の楽しみです。
学生時代は京都大学大学院にて建築デザインを専攻し、卒業後は不動産アセットマネジメント会社に入社。大型不動産投資案件のトランザクションに関わってきました。しかし、デザインの道を諦めきれず、リノベーション会社TAMAGO FACTORYを立ち上げ、空田との出会いからコソダテリノベの設立につながりました。 「リノベーション×教育」という今までにないコンセプトのもと、お客様であるパパ・ママ・お子様の未来を一緒に描いていきたいと思っております。

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