Column コラム

次世代の教育がここにあった!カリフォルニアの高校High Tech High!

スタッフブログ

IMG_1524

先日プロジェクトマネジャーを務める高校設立プロジェクトISSJで、「すべての親と教師が必ず見るべき作品だ Film Threat」と絶賛される映画「Most Likely to Succeed」の上映会を共催しました。この映画は、「AI やロボットが当たり前になる中、子どもにとって必要な教育とは?」というテーマについて、全米の伝統校からパブリックスクールまで多くの学校を取材し、2年間かけて制作されたドキュメンタリー作品です。映画館などでの一般上映はなく2015年の公開以来、2000以上の学校や公共施設、教育カンファレンスなどで上映されている作品です。その中で取り上げられたのが、カリフォルニア州サンディエゴにある公立チャータースクールのHigh Tech High(HTH) という高校です。

現在の教育は124年前に作られたのもの?

皆さんが「3年生の月曜の3時限目は算数です」ということを聞いても、「それはそうだよね、小学校ならよくある光景だよね」と思われるかも知れません。でも、実はこの年齢別教科別の授業はプロイセン(今のドイツ)が1803年に起こったナポレオン戦争に負けたため、強くて従順な軍隊を組織するために考えられた方法なんです。そしてこのプロイセンの教育をアメリカ公立教育の父のホレース・マンが視察にいき感銘を受けたそうです。そして、1892年に10大学の学長らが集まって作成された学習指導要領は今でもあまり変わっていません。
この事実を知ったとき、2045年には人工知能が人間を超えると言われ、2000年代生まれの子達は約15以上の仕事に生涯で携わり、そして65%の子供は今ない仕事につくようなこれからの時代に教育や教育現場が100年以上大きく変わっていないのに衝撃を覚えました。

2020年に必要なスキルとは、どんなスキル?

2016年1月の世界経済フォーラムの年次レポートでは以下のようなスキルが必要だといわれています。

2020年に求められるスキル

いかがでしょうか?自分のころの学校教育を思い出しても、100年以上前の教育システムでとても身につくものではなさそうだと思いました。そして、私の母親が小・中学校の教師をしていたので、聞いてみたところ「結構難しいかもね・・・」という回答が返ってきました。。。

プロジェクトベースメソッドという教育法を採用したHTH

HTHは2000年にLarry Rosenstockにより設立されたチャータースクールです。チャータースクールとは1990年代からアメリカで広がりつつある、新しいタイプの公立校で、特定の目的をもって設立される学校のことです。 HTHは高校から始まり、今は小学校まであります。そして今回の映画「Most Likely to Succeed」の舞台は高校です。
HTHではプロジェクトベースメソッド(プロジェクトベースドラーニング/PBL)を採用しており、算数や社会などの科目を教える授業はなく、生徒中心のプロジェクト学習が取り入れられています。映画でも最初の授業のときにいきなり先生が別の部屋に移動して生徒達の行動に任せるシーンがありとても印象的でした。
そして、年度末に一般にも公開される展示会では、生徒がその年に学んだこのの集大成を発表します。映画では文明の流れを大きなからくり時計にするプロジェクトやアフガニスタンを舞台にした演劇などが発表されていました。このプロジェクトを通して、自己紹介の時にはとても内気だった高校1年生のサマンサが、演劇の監督を通してリーダーシップを学び劇的に変わる姿や、展示会でからくり時計の一部が動かなくなってしまい、その失敗から多くのことを学ぶブライアンが紹介され、こんな経験ができる学校があることに驚きました。
ちなみにですが、この学校では先生は1年契約で、教える事も教え方も先生に一任されています。そしてチャイムも原則試験もないそうです。そしてプロジェクト学習なので先生側の見守るスキルや教えるスキルがとても重要な鍵になってくるのでないかと映画を見ていて思いました。 以前、灘高の元教頭先生の倉石先生とお話した際にも、子どもの好奇心に基づくプロジェクト型の学習を日本に広めていきたいとお話されており、「何か興味があることを成し遂げるために学ぶ」時が一番子どもの教育にとっていいのではないかと思いました。

ただ・・・

僕も3歳の子どもを持つ親として、そして今までの教育の概念の中で生きてきた一人の人間としては、このような新しい学校かそれとも今までの教育を行う学校のどちらが子どもにとって幸せなのかはわかりません。 そのためこれからも新しい高校を作る過程の中で、常に新しい教育の情報を取り入れながら、見極めていければと思います。

コラムニストプロフィール

空田 真之

空田 真之

妻と娘の3人家族。法政大学にて歴史を学び、卒業後メーカーを経て、リクルートにて人材採用・教育に携わりました。その後当社で不動産業に触れ、住空間が家族や子どもに与える影響に興味を持ちました。
当社のお客様の多くがお子様をお持ちです。そのため、今までの人材教育の経験と当社の不動産業30年以上の実績で皆様の家族とお子様の幸せを創るお手伝いをしたいです。
また、インターナショナル高校の設立にも携わっております。

一覧に戻る